明けない夜はない

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【発見場所は?】北海道不明男児無事保護【親の刑罰は?】

陸上自衛隊鹿部町本別の駒ヶ岳演習所内で無事発見、保護

 

 先月28日から北海道の函館に近い七飯町東大沼で、しつけと称して親に車で放置された男児(田野岡大和君、7歳)が5分足らずの間に行方不明となっていた事案で、発生から6日目の今日(6月3日、午前7時10分頃)、自衛隊駒ヶ岳演習場で発見され無事保護されたとのことです。

 昨日までの6日間、警察、消防、自衛隊の懸命の捜索にも関わらず、生死を分けるとされる72時間以上をゆうに経過し、何ら手掛かりがない状況でした。また、昨日には、捜索規模を縮小する決定がされていただけに、男児の安否が極めて心配されていましたが、本日、午前7時50分ごろ、自衛隊員が駒ヶ岳演習場にて無事男児を発見しました。

 

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 連日、男児の両親の証言が変遷するなどしたため、事件性を疑う声も聴かれましたが、何より本人が無事に発見され本当によかったです。

 

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発見時の状況、発見場所は?

 

 発見場所は、行方不明となったとされる七飯町東大沼から直線距離にして約4km離れた鹿部町本別の駒ヶ岳駐屯地内でした。不明場所は、周囲が山林で囲まれているような場所で、大人でも方向感覚が狂うような場所だそうです。直線距離にして約4kmですが、もちろんまっすぐ発見地点に向かったわけではないでしょうから、さまよっていたことを考えると相当な距離を7歳の男児が歩いたことになるでしょう。

 保護された場所は、鹿部町本別の駒ヶ岳演習場の自衛隊員が寝泊まりする建物だそうで、隊員の「大和君?」の呼びかけに元気に応じたということです。

 行方不明の当日から、大和君は演習場内にいたようです。

 また、市立函館病院にて、家族との再会も無事果たせました。

 

 

出典: http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160603/k10010544801000.html

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しつけと称して放置した男児の親の刑事責任は?

 

 男児の親は、「しつけ」と称し人気のない山林に放置して車で走り去った後、5分後に放置場所に戻ったと証言しています。この証言が事実だと仮定して、刑事責任を検討すると、保護責任者遺棄罪(刑法218条)の成否が問題となります。

 

保護責任者遺棄罪 刑法 218条

  老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、3月以上5年以下の懲役に処する。

 

 親権者たる親は、民法上子を保護する法令上の義務があるので、(民法820条、監護義務)『幼年者・・・を保護する責任のある者』に当たります。

 また、『遺棄』とは、刑法上、「置き去り」や「移置」を含むとされていますから、本事案では、車から置き去りにしています。しかし、5分後に戻ってくるつもりで、しつけで行ったことなので、そもそも5分後に戻ってくるつもりの行為が「置き去り」といえるのかは微妙なところで、犯罪が成立するか問題となるところです。

 仮に、「置き去り」に当たるとすると、『遺棄した』といえ、『幼年者を保護する責任がある者』が『遺棄した』といえるので犯罪が成立しそうです。刑罰あり。

 しかし、非常に微妙な事案であると思います。

 警察が、『遺棄』に当たらないと判断すれば、書類送検等には至りません(刑罰なし。)が、ものすごく怒られること(厳重注意)は、間違いないでしょう。

 周囲の多くの人を巻き込んだ騒動でしたので。。

 大和君の小学校の運動会も、本案件の影響で延期となったそうです。

 

 ともかく、無事に田野岡大和君が保護されたこと、本当に安心しました。運動会、無事みんなで開催できますね。

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